Class
ここには環境計画論での授業内容や

授業出された課題などを載せています
0.河川の問題を考える前に
あなたの街の川はどんな川ですか?
1日に何回その川を眺めますか?
その川に入ったことはありますか?

私たちのとてもとても身近にある川
でも日々の生活で川に行くことはほとんどないのではないでしょうか。昔は水がきれいで自然が豊かで泳げた川でさえ、今ではコンクリートで覆われ近寄りたくもない川もあるでしょう
でも、私たちは川のある風景、川のいる日常は好きであっても嫌いであることはありません。昔のように川のことを身近に感じることのできる川に近づくには、何ができるのかをこの授業を通して考えていきたいと思っています

しかしいろいろある川と人の関係や一つ一つ違う川すべてに当てはまる答えはないと思います。そこで都市部に流れる中規模の1級・2級河川について考えていきたいと思います


目次
0. 河川の問題を考える前に
1. 河川における問題の解析 -KJ法を用いて-
2. 河川における問題のステイクホルダー
3. 河川おける問題のDMATEL法による解析
4. 河川おける問題のまとめ
5. 親しみやすい川をつくるためのプログラム


1.河川における問題の解析 -KJ法を用いて-
河川おける問題は、河道内の自然環境や河川周辺の環境、自然災害といった自然がかかわる問題、河道内の整備やその他河川においての事業、事業者や管理者などの河川整備の体制などといった河川の維持管理にまつわるもの、普段川の流域で生活しているわれわれ人間の問題などたくさんの要因があるといえます。その中で 「親しみやすい河川」 というテーマで問題を整理したのが下の河川問題の因果関係図です

私たちが考えた因果関係図では各問題を、川と人との関係という日常の生活の中での川との関係というものと、河川環境という河道の中での自然環境の様子と、河道整備という人間が行うが行う河川の整備・維持・管理といったものの3種類に分けて考えました。この結果、今の私たちと川との関係が親しみやすい河川にするのを妨げているのではというものでした

昔水道などが発達する前は川の水で水を汲んだり洗濯をしたりと、川も私たちの生活範囲でした。しかし生活の近代化とともに川に行かなくても生活ができるようになり、以前に比べ川と人との関係が希薄になったといえます。その例に川沿いの家は家の裏を川に向けています。昔は川に出る勝手口のある家も多かったと思います

2.河川における問題のステイクホルダー
河川おけるステイクホルダーの中で特徴的なのが、一番トップに立つ意思決定者がは官であることが言えると思います。また河川を管理する組織と整備する組織が必ずしも同じでないということです。意思決定者には河川管理者である国や県が相当します。そのため地元の自治体や流域の住民たちの希望が実行可能であっても必ずしも通るものとは限らないのが特徴です。そのため河川を巡るステイクホルダーでは意思決定者と提案者の関係がポイントとなってくるといえるでしょう
3.河川における問題のDEMATEL法による解析
5.親しみやすい川をつくるためのプログラム
今まで見てきた因果関係図、ステイクホルダー図、DEMATEL図、散布図などを分析して河川の親水性がない現状を分析してきました。今度はこの分析の結果から親しみやすい川づくりを行うためのプログラム、実際のどういうことをするべきかを考えていきたいと思います

親しみやすい河川をつくるために解決しなければならない問題は、河川問題の散布図から他の項目に与える影響が高い3面コンクリート張りの河川や、水を流すことに主眼を置いた河川整備のあり方という問題がひとつ挙げられます。また住民の河川への関心の低下といった川と人との関係に関する問題も挙げられます。そこでハード面で親しみやすい河道の整備とソフト面で川と人との関係の改善という2つを中心としたプログラムを考えていく必要があるでしょう

Part.1 川づくりサポーターズ
生活の近代化によって私たちと川との関係は希薄なものになっていきました。日常生活の中で私たちと川とが交わることはほとんどないでしょう。そこで川の維持や管理を川の周りに住んでいる流域の人たちでおこなうことで、各地域それぞれ違う顔を持った川をみんなで作っていこうというのが、この川づくりサポーターズです

この川づくりサポーターズは、自治会や町内会、青年会やPTA、商店街など流域地域にある団体を核として、川づくりや街づくりに興味のある人を巻き込んで運営していきます。よくおこなわれる川の清掃活動や花を植えたりする美化活動だけでなく、本来河川管理者のおこなう川の維持・管理をできる範囲で請け負いながら、川を舞台にしたお祭り・イベントをおこなったり、地域と川の歴史を掘り起こしたり、子供が川で遊べるようにしたりしながら、河川管理者などの行政を巻き込みながら活動を発展させていきます。ソフト面だけでなく川の小さな改善や地域の人たちの川への意識を拡大させながら、よりよい川、川と人との交わりを増やしていくきっかけにしていくのが目標です。さらにその延長として河川の改修などに住民の代表としてかかわったりしながら、地域の活性化につながっていけたらいいと思います

Part.2 親しみやすい河川整備
川づくりサポーターズとともに、親しみやすい河川にするためには、実際に河道を親しみやすいものにしていく必要があります。
その整備内容は対象にする河川によってそれぞれ異なるもので、常に同じことを計画して整備すればいいものではありませんが、親しみやすい川をつくるためのポイントはいくつかあると思います

1)人が水のそばまで寄れるようにする
2)両岸から水を視界に入ることができるようにする
3)人間の生活空間と川の空間の分断をなくす
4)人工的でない植栽などを整備する

それぞれの具体的な例を挙げてみたいと思います
左の写真は神田川の下落合〜東中野付近の写真です。川の両サイドを幅1〜2mの遊歩道が通っていて植栽が植えられて整備されている川といえます

しかし写真にあるように、高い護岸で川がへだてられており川が流れている低水敷まで降りる事ができません。また都市河川ということで洪水にならないようかなり川のレベルが下げられていて、遊歩道から身を乗り出さないと川を流れている水が見えないという現状になっています
そのため水の音や涼しさも感じることができません

また川の両岸には木が植えられて、きれいに舗装された遊歩道がありますが、遊歩道と遊歩道に接する土地との間にはしっかりフェンスなどが続いていて川辺の空間と生活空間のあいだを分断しています。そのため川と他との接点はほとんど橋のかかっている所になっています

川の空間にある緑は遊歩道の植栽だけになっていて、護岸および川底の3面コンクリート張りとあわさって水際の自然というものがまったく感じられないものになっています

都市部における河川においてこれらの問題を解決することは非常に難しいですが、親しみやすい川の空間を作るためには人と水が接すること、人が川に近づきやすいこと、近づきたいと思う空間にするためにはこれらのことは欠かせないと思います

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送